北海道の野生
翌朝は4時半に起床。気温は15度、雨だった。
夜中に豪雨になっていた。
予想以上の雨だったのと、天気予報も前日よりも悪くなっていて、函岳に行くのを躊躇するような天気だった。
早朝の街道の電線にはカラスが100羽ほどずらっと並んで止まっていて、不気味だった。
ホットシェフでおにぎりを買って朝食に食べた。
とりあえず分岐まで進みながら、箱岳はやめて富良野を通って登別に行こうか、などと迷いつつも、途中で雨が止んだため、気を取り直して函岳へ向かった。
内陸部の朝7時の気温は12度だった。
8時過ぎに雲が晴れて青空が覗いた。
通りすがりのサンルダムが幻想的で綺麗で、まるで地の果てのような景色だった。
道道60号線の山道に差し掛かると、所々で紅葉が始まっていた。
写真に収めようとカメラを構え、
「なんかすごく熊が出そう。いやこれ絶対100メートル以内に熊いるよー」
とコドラ。
すると、本当に道の前方に熊が出没。
こちらに気づいて慌てて逃げていってくれたが、初めて野生の熊に遭遇してしまった。
するとそのすぐ後で、今度は鷹がリスを捕まえて飛び立ったところに遭遇。
リスの重さで、なかなか高く飛べずに道路すれすれを飛んでいたが、ようやく空へ上がり森の中へ消えていった。
さすが北海道。野生の世界を垣間見て、何だか複雑な気分だった。
以前2度ほど訪れたことのあるトロッコ王国の手前を右折し、道道120号を進んだ。
函岳
林道入口の駐車場には本来トイレがあるのだが、封鎖されていた。
台風の影響か、ここで風が強くなってきた。
9時20に林道に入る。
砂利ではあるが細かく、さすが北海道は林道までもがまっすぐな道だった。
30分で加須美峠に到着した。ここから頂上まではあと10キロ。
林道と言うより丘陵地帯で、本州の林道にはない景色が広がっていた。
前日の雨で土砂崩れなどがあれば怖いと思ったのだが、そんな心配は無用な、なだらかな地形だった。
平日だったこともあり、途中でバイク1台とすれ違っただけで頂上付近には工事の人しかいなかった。
車やバイクで行かれるのはヒュッテまで。
そこから山頂までは徒歩で200メートルで、360度のパノラマが見れるらしい。
この日は台風の影響もあるのか、何故だか山頂付近だけ風がすごくて、気温も真冬並みに寒いため1分も外に出ていられなかった。
ヒュッテが改装中でトイレもなさそうだったのですぐに引き返した。
今年行く予定の人は箱岳付近ではトイレが使えないため要注意だ。
美深へ出るまでの道は分岐の加須美峠から16キロ。
ここからは森の中の、本州でもよくある林道の道だったが、全体的に凹凸も少なくまっすぐなため走りやすい道だった。
箱岳に入ってからは、リス、狐、鹿に遭遇した。
途中でバイクの集団とすれ違ったのだが、あの強風の山頂付近をバイクで走れたのだろうか。
美深側へ抜けたのは11時前で、林道に入ってから出るまでに1時間半掛かったことになる。
Google マップによると、我々が入った方の入り口から山頂まで車で2時間掛かることになっていたのだが、とてもそんなに時間はかからなかった。
一般的な車高の車だとそのくらい掛かるのだろうか。
※スーパー林道の行程はコチラ↓
美深駅
結局トイレは美深の駅まで行くことになった。
駅の手前で電車とすれ違った。
美深駅はこじんまりとしていて、2階に旧国鉄時代の展示場があった。
ホームには出られるようになっていたので、出てみたが、昔ながらの懐かしい感じのするホームだった。
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