2018.11.16 午前10時。
万座を通過し、高山へ抜ける道は上信スカイラインだ。
丁度この日の午後3時から、冬期閉鎖になるという。
大して調べずに来てしまったが、閉鎖まであと5時間。
晴れてはいたがこの時の気温は既に氷点下1度だったから、閉鎖されればすぐに雪と氷で閉ざされてしまうのだろう。
閉鎖当日の上信スカイラインを通れるとは、何ともついていた。
少し進むと視界が開けた。
木々が樹氷になり、氷の花を咲かせていた。
まさに興奮の絶景で、樹氷がまるで桜のように見える。
今年の秋は今まで暖かかったために、この時期にこの景色が見られたのだろうか。
寒い年であれば、既に一面の雪に覆われていても不思議ではない気がする。
眼下には雪はなく、茶色の山肌がむき出しになっていた。
興奮冷めやらぬまま先へ進むと、今度は道脇の木が樹氷になっていた。
道端には霜が降りていた。
外は寒いはずなのだが、興奮のせいか寒さはあまり感じなかった。
太陽が近くて陽射しが暖かかったからかもしれない。
他に行き交う車もなくて静かで、
太陽が溶かした氷の雫が落ちて、熊笹の葉に弾かれる音だけが聞こえていた。
高山村へ入るとすぐに、また視界が開けた。
ここらで高そうなカメラを抱えた、完全防備の地元の人に出会った。
会釈だけで会話は交わさなかったが、毎年この景色を写真におさめに来ているのだろうか。
ここが峠だったのか、この後は下り坂だった。
日陰になっていて、すっかり冬景色だ。
流石にディフェンダーと言えども雪道の下り坂は怖かった。
途中で霧がかかり、
抜けると紅葉のある、晩秋の景色に戻っていた。
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