2016春のはじめの熊野古道2 刈谷と針

2016熊野古道の旅

由比のPAで車を停めた。

海岸沿いは潮の香りがする。

陽が射して、海面が銀色に輝いていた。

気温は17度に上がっていて、この辺りのこの時間の天気予報は雨の筈なのに、実際にはすっかり晴れていた。

車の中がポカポカで眠くなる、、、というよりもむしろ、少し暑いくらいだった。

高速の傍には茶畑が断続的に続いているが、この日はお茶の葉なのか、苦みのある緑の香りがした。

ゆったり走るには新東名より東名に限る。

刈谷のハイウェイオアシスに到着。

こぶしの花や花桃が咲いていた。

久しぶりに併設の日帰り温泉かきつばたでこの旅最初の温泉に入る。

入浴料は820円と高めで、いつ訪れても混んではいるが、施設が充実していて綺麗でお湯がいい。

露天の掛け流し湯船に使った後、内湯の天然温泉の炭酸泉に入った。

ここの湯はpH7.8のアルカリ性で、我々が好きなヌルヌル系。

湯は柔らかく肌がしっとりツルツルになる。

湯から上り、ハイウェイオアシスで早めの夕飯にラーメンを食べた。

このラーメンも久しぶりだが、刈谷に来るたびの我が家の定番だ。

細めのとんこつスープに良く絡む麺も美味しい。

伊勢湾岸道を走りながら、この先のルートを考えた。

亀山で降りて、まるで高速のような名阪国道を奈良の針まで進んだ。

風が嵐のように強くなり、気温は10度まで下がった。

18時半には暗くなり、寒い。

針から一般道を南下するつもりだったのだが、眠くなり、今夜はここで早めに車中泊をして、明け方に再出発することにした。

予定しているルートだと、せっかくの高野山や高野山スカイラインを日が暮れてから通過することになるため、むしろここで一泊した方が都合も良かった。

針の道の駅は昭和感漂う古い施設だった。

この晩はここで21時に就寝。

と思ったら、、、、なんと22時半に目が覚めてしまった。

この場所、実は、地元の走り屋の溜まり場だったようで、たくさんの車がエンジンをふかし、若者が集まって騒ぎ始めたのだ。

バイクもエンジンを吹かしてやってきては、また去ってゆく。

車中泊組が何組か避難し始めた。近くの別の道の駅へ移動したのだろう。

我々もこのままでは寝れそうにないため、移動することにした。

道の駅を出た途端に人里離れた暗い道になった。

賑やかで明るかったのが嘘のようだ。

途中の道には鹿がいた。

さすが奈良、と一瞬思ったのだが、良く考えたら鹿は日本全国どこにでもいる。

南下して169号を西へ曲がると生活道路に入った。

和歌山に入り、柿の郷くどやまという道の駅に到着したのは深夜の1時。

この晩は今度こそここで就寝。

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