2016春のはじめの熊野古道5 熊野古道

2016熊野古道の旅

熊野古道と一口に言っても、ルートが複数あった。

いつも通り大した下調べもなく、勿論ガイドブックを買っているわけもなく、何となく「中心」と書かれていた本宮へ向かった。

13時15分着。

本宮駐車場に車を停めるのにも行列が出来ていて、

昼食をとれる店が3、4軒と極端に少なかったため、そこでもまた行列だった。

角にあるうどん屋の列に並んだものの、しばらく待ったところで「後一時間待ち」と言われて別の店へ。

この辺りは食事をするには不便な場所らしい。

次回はお弁当持参が良いのだろうか。

ようやくお店に入ることが出来て、関西風のかき揚げうどんにめはり寿司のセットを頼んだ。

伊勢うどんは柔らかいが、熊野のうどんも負けじと柔らかかった。

透明でしっかりした味の出汁、塩味のきいたかき揚げ、名物のめはり寿司(高菜で包んだおにぎりのこと)と、どれもなかなか美味しかった。

食事の後で本宮でお参りをすると、時刻は14時半になっていた。

我々はアップダウンの少ない初心者コースを歩くことにしたのだが、

既に時間もなくなってきているため、最初のポイントである三軒茶屋で折り返すことにした。

それでも片道40分、丁度良い軽い運動になるくらいか。

ところが、いざ向かおうと思うと、古道への入口がわからない。

地図も出ていないし、ネットで調べても入り口がどこにあるのかは見つけられなかった。

階段を降りたり登ったりして道に迷った末、地元の人に声をかけ、二人目でようやく教えてもらえた。

本宮の手前を右に通り抜け、そのまま一般道を道沿いに歩いて行くと熊野古道だった。

熊野古道と言っても最初の方は舗装された道で、両脇に民家の立ち並ぶ普通の町中に「熊野古道」と書かれた看板が出ているだけだった。

階段を上がり、地元のお墓を通り越すと、ようやく林道に辿り着いた。

古道の趣漂う杉林の中の道だった。

杉の清涼な香り、程よいマイナスイオンに囲まれる。

古い石畳が敷かれた場所もあった。

気持ちが良いと言って深呼吸しながら歩くこどらとは裏腹に、

花粉症の身にはこの杉林、、、かなりの試練だ。

マスクをしていても鼻水が止まらずクシャミを連発。

見えない強力な敵と戦いながら歩くことになる。

鶯が、まだ不慣れな鳴き声で声援を送ってくれた。

初春の鶯は、久しぶりでまだ鳴くことに慣れていないようで、うまく ホーホケキョ とは鳴けないのだ。

三軒茶屋に到着すると、おばあちゃんが紀州梅を売っていた。

昔ながらの酸っぱい梅干しが好みの我が家、、、迷ったのだが、今回は買わずに引き返すことにした。

古道の下を一般道が走っていた。

杉林の間を歩くのはそろそろ限界なので、帰りは一般道を歩くことにした。

下道の田舎道はいつも車で通りすぎるだけだから、今回が初めて自分の足で歩いたような気がする。

外からみると、杉林が花粉を飛ばす前の茶色い色をしていた。

あの真下を歩いていたのだから、酷い花粉症の症状が出ていたのも頷けた。

道端の花を見ながら歩く。

和歌山らしく、川べりに柑橘系の木が自生していた。

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