2016秩父から長野・新潟の車中泊旅2 雪の轍と蝉の渓谷

2016新潟の旅

県道へ戻り、気を取り直して先を進む。

と思ったら、古く固まった雪の轍が氷と化して道を塞いでいた。

こんな道で対向車が来たらどうするのかと心配したが、車の気配すらなく通り抜けることができた。

この道、雪の轍がなくなると松の枝が降り積もり、また雪の轍、という、自然のままの道だった。

抜けてしばらく走ると川に差し掛かった。

何気なく車窓を見ると、見事な岩の渓谷。

駐車場があったので降りてみることにした。

澄んで冷たい空気の中で、勢いのある水音がやけに大きく聞こえてくる。

水が透明で綺麗だった。

看板があり、読んでみると、ここは蝉の渓谷というらしい。

松尾芭蕉が奥の細道で詠んだ、

閑さや岩にしみいる蝉の声

という句の句碑が、この渓谷に望んで建てられたとある。

芭蕉が詠んだのは山形の立石寺の筈だが、この渓谷の情景を想わせる句であるため、後々誰かが建てた、ということなのだろうか。

散策路を歩いて見ると、確かに迫力のある岩だった。

コメント