この旅の目的地であり、且つ、唯一未開の温泉地であった黄金崎に到着したのは14時。
天気は崩れ、ついに雨が降り始めていた。
冬季意外であれば白神山地への足掛かりにできそうだが、今の時期はこの温泉宿があるだけで他には何もないように見えた。
刺激を求める若者には物足りないかもしれないが、何もしないでゆっくりと寛ぎたい大人には最高のロケーションと言えそうだ。
宿の入り口は宿泊客と日帰り利用客で道が分かれていて、日帰り利用の駐車場は海辺にあった。
そして駐車場のすぐ目の前に、噂の海べの露天風呂が、、、
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丸見えだった。
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宿から海辺まで岩場に道ができていて、その先に屋久島や伊豆の海辺にあるような、自然味あふれる海中浴場があった。
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もうこれは、露天風呂ではなく海中浴場だと思う。
最初にこの光景を見たときには、丸見えの中をどうやってあそこまで歩くのかと面食らったのだが、システムを知ればなんということもなく、、、
まずは内湯で体を洗い、一旦服を着て、海辺の露天風呂まで歩き、露天の脱衣所で衣服を脱いで入る、ということだった。
入浴料は1人600円。
新館の日帰り入浴時間が終わっていたので本館の内風呂へ。
建物は古かったが、何より温泉が上質だった。
鉄の香りの強い茶色の湯は含鉄ーナトリウムー塩化物強塩泉。
よく温まり、殺菌作用も強く、メタケイ酸と炭酸水素イオンを豊富に含む美肌の湯。
我々が注目してるメタケイ酸が237.4mgと、酸ヶ湯同様に高い数値。
温度が高いために加水しているが湯量の豊富な源泉掛け流しだ。
赤湯も好きでたまに入りにも行くが、他の赤湯とは違って、湯がなめらかで柔らかい。
熱湯に入ったので湯の温度もちょうど良く、出るのが勿体無くなる良い湯だった。
内湯から上がると雨が止んでいたので、続いていよいよ海べの露天風呂へ。
右側が女性専用で、左手が混浴。
露天風呂は撮影厳禁で、見つかると通報するという。
誰も入っていなくて貸切だったのだが、写真を撮るのはやめておいた。
こどらは女性専用の方に入ったが、脱衣所は仕切りが低いので着替えるときに目が合うし、屋根がないため旅館の建物からも見ようと思えば見えそうだし、いくら目の前が海とはいえ完全な野天風呂のため、あまりの解放感に落ち着かなかったという。
女性はフロントで買える湯浴みの上に浴衣を着て入り、出た後には再び浴衣を羽織って、内湯でゆっくり着替えるのが良さそうだ。
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