ひらゆの森は大人気の温泉施設で、スキー客や子供連れが多く、いつ行っても混んでいるのが難点だ。
ただ、雰囲気とお湯が良い。
白濁の硫黄泉と透明で湯の花の混じる炭酸水素泉の二種類が掛け流しで楽しめる。
湯量が豊富で露天に湯船が8つ程あり、敷地も広いため人が多くても窮屈感はあまり感じない。
漂う硫黄の香りもきつすぎずにちょうど良い。
入浴料も1人500円なのでお手頃だ。
施設は合掌造り、民芸作りというらしく、日本家屋の風情があって落ち着く。
内湯も歴史を感じさせる木の造りで趣きがある。
前回夜に来たときにはライトアップされた露天風呂で癒された。
この日の気温は7度だったが、道を覆う雪のためか体感温度はもっと寒くて、晴れ間に雪がチラチラと舞い始めた。
露天の熱い硫黄泉に肩まで浸かって、ふーっと息をつく。
見上げると雪の山々が見渡せて、空には鳥の群れが半円を描いて飛んでゆくのが見えた。
昼間の雰囲気もなかなか良い。
但し、子供の大声ではしゃぐ声を気にせず、自分と自然のみに精神を集中させられるのであれば。
充分に温まった体に、風呂上がりの飛騨高山まんてん泡水が美味しかった。
てっきり炭酸水かと思って買ったらソーダだったのだが、甘ったるくなくて、爽やかで美味しい。
使っている水が美味しいのだろう。
陽が傾き始めた頃に再出発して先を急ぐ。
やはり暖かい。
目に映る景色には、ススキの狐色が雪の白さよりも目立っていた。
高山、飛騨と進む。
この辺りの川はエメラルドグリーンだ。
水鏡になった水面に山が映っていた。
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