大正池は、池というより川だった。
それも、びっくりするような透明度と、「美しい」という形容詞が、この水のためにあるのではないかと思うくらいの色彩をしていた。
バス停からその青い水が見えているから、階段を降りる足が思わず小走りになった。
辺りでは、多くの観光客が興奮気味に記念写真を撮っていた。
大正池からは遊歩道を1時間程歩く。
川沿いの道では傍に流れる水に度々カメラを向け、記念写真を撮りながらの散策になった。
途中から木道になると、土や葉が茶色くなっている場所があった。
後ろを歩いていた年配の男性が、連れの女性に、あれは鉄分の色なのだと説明していた。
再び川べりに出ると、キラキラと輝くエメラルドグリーンの水に感動を覚える。
まるで宝石のようで、何度でも繰り返し
「綺麗だね」
という感嘆の言葉が漏れる。
もしかすると今まで見た景色の中で、一番綺麗な景色かもしれないよね、と2人で話した。
記念碑を過ぎたあたりにはホテルやトイレなどの施設があり、テーブルやベンチが並んでいた。
時刻は11時半。
河童橋はバスの終点で混み合っていそうだから、ここで昼食を摂ることにした。
こどら母手作りのちらし寿司に、山椒の佃煮を乗せたもの。
自家製の甘い梅漬けと、酸っぱいカリカリ梅も持たせてくれたから、一緒に食べたのだが、
梅は疲労回復に良いから、もっと疲れるまで食べるのを待てば良かったと思う。
食事の後は、引き続き川沿いの遊歩道を歩いた。
景色の開ける場所があって、そこもかなりオススメのビューポイントだった。
あまりに美しい色をしているから、何枚も何枚も写真を撮って歩いた。
止まり止まり歩き、途中で昼食を取ったこともあり、大正池から1時間40分かかって河童橋に到着した。
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