河童橋にはバスターミナルがあり、売店やホテル、食堂などがあった。
ここがたしかに一番風光明媚だから、歩くのが苦手な人も、ここまでバスで来るだけで上高地を楽しむことができる。
河童橋の上からは穂高連峰が見える。
時間帯のせいかもしれないが、大正池よりこちらの方が、水はより綺麗に見えた。
大正池ではエメラルドグリーンだった水が、こちらではアクアマリンブルーだった。
我々は、ここから更に1時間歩いた場所にある明神池に向かった。
観光案内所に立ち寄ると、5月の初めに今から向かう明神あたりで、白昼にツキノワグマが目撃されていることを知った。
車に置いてきてしまったが、熊よけの防犯ベルを持ってくるべきだった。
気温は思ったほど低くなく、半袖の上に薄手のパーカーでちょうど良い。
この時期は新緑の緑が綺麗で、透明な水に映る様も良い。
ここからは森林を抜けて緑道を進む。
途中で一度川に出て、再び緑道を歩く。
その先にある河童橋のようなもう一つの橋を渡ると、ようやく明神池になる。
明神池にはカフェと食堂があり、食堂は混み合っていて入れなかった。
ここは神社の敷地らしく、池を見るには拝観料300円を払う必要がある。
せっかくだから支払って池を見にいった。
確かに透明ではあるのだが、川の綺麗さには敵わなかった。
食堂には入れず、ベンチもなかったから、疲れてはいたが休憩せずに河童橋へ戻ることにした。
今度は来た道とは川を挟んで反対側の木道を歩く。
こちらの道は所々に小川が流れていたり、本流の流れを垣間見れたりと、景色の移り変わりを楽しめる道だったから、疲れた体を騙し騙し歩くことが出来た。
河童橋を出てから戻るまで、歩き通しで2時間半。
その前に大正池から1時間半歩いているから、かなり疲れた。
戻ってくると、橋の手前にもビュースポットがあって、ここからの景色も最高だった。
帰りのバスのことも気になってはいたが、とにかくまずは一休みすることにした。
ジェラートを買い、ようやく座って食べた。
バス停に向かう道すがらに、川まで階段で降りられる場所があったから、行ってみた。
階段に腰を掛けて、足を水に浸してみた。
あまりの冷たさに3秒が限界だったが、足の疲れが一気に吹き飛んだ気がした。
バス停に向かうと、ちょうどタイミングよくバスが来たところで、15時半過ぎにバスに乗り込み、16時過ぎには駐車場に戻った。
帰りは乗鞍高原でたまに立ち寄る湯けむり館で温泉に入った。
用事が出来たため、この晩は車中泊は取り止めて、再び諏訪のこどら両親宅に戻った。
日が長く、山の陰に日の沈む時刻に山を降りた。
空には竜の巣のような不思議な雲が、夕焼けの空に輝いていた。
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