長野路
朝湯から出たあとは、いよいよ燕温泉に向かう。
小布施を抜けて下道を進むと、長野ではよく見る光景だが、道の両脇にリンゴ林が広がっている。
まだ青くて小さな実がなっていた。
再び走り出すと、不意にポン!と音がして、見るとペットボトルが潰れていた。
標高の高いところから降りてきたときにはよく起きるが、その度に一瞬音に驚いてしまう。
この辺りの朝はそれほど気温は高くないのだが、たまに町を歩く人を見かけるも、誰もマスクをしていないのに驚いた。
人とすれ違わないということなのだろうか。
コンビニに朝ごはんを買いに入ったときには全員きちんとマスクをしていたため、建物の中に入るときのみマスクを着用するという習慣なのだろうか。
野尻湖の傍を通り抜けて新潟県へ入ると、道脇の林から蝉の大合唱が聞こえてきた。
温泉街と滝
燕温泉に辿り着くまでには、いくつかの温泉街を抜けていった。
まずは温泉ソムリエ家元のいる赤倉温泉。
そこから山道に逸れた。
すれ違い注意の狭い道なのだが意外に交通量があり、数台の車とすれ違った。
途中には谷底へ向かって大きな滝から水が勢い良く落ちていて、かなり迫力のある景色に出会った。
滝の側へ降りていくこともできたのだが、今回は人の少ない朝のうちに温泉に辿り着きたかったため、止めておいた。
次に通り過ぎたのは関温泉という温泉街。
関温泉も抜けて更に山道を登っていくとようやく燕温泉に到着した。
小さな温泉街の入り口に日帰り用の駐車場があった。
結構広く、時刻はまだ午前9時前なのに、既に満車だった。
きっと回転は早かろうと少し待ってみたのだが、一向に誰も帰ってこない。
トンネルの奥にも駐車場があったので、結局はそちらに停めることができたのだが、秘境の筈だがそんなに混んでいる温泉なのだろうか。
いざ燕温泉へ
温泉街は駐車場から坂道を上がって数分の場所にある。
数軒の古い施設があるだけの、秘境感溢れる場所だった。
更に坂道を登ると土産物屋の後ろで道が二手に別れる。
右手に進むと徒歩13分で河原の湯。
どうやら登山道になっているようだ。
左手は急階段になっていて、ここを上がると3分で黄金の湯に着くという。
最近運動不足の我々、必死に登り終えたのだが、、、
まだまだ先は長いように見えた。
標識なぞあって周りには山々が聳えているのだが、ゆっくり眺めている余裕もないまま進む。
燕温泉 黄金の湯:最強美肌温泉
ついに燕温泉黄金の湯に到着。
トイレもなく、着衣所は扉のないほったて小屋。
駐車場にトイレがあったので、そちらに寄ってから来た方が良いかもしれない。
女湯は貸切状態で、こどらと大きなクマンバチの二人きりだったそうなのだが、
男湯には1人先客がいた。
それにしても車が沢山停まっていたいたからには何処かに人がいるはずなのだが、、、
河原の湯の方にいるのだろうか。
燕温泉は温泉ソムリエの教科書に何度も登場する最強美肌の湯だ。
湯はエメラルドグリーンの濁り湯。
香りは硫黄の香りがするが、朝に入った山田温泉と同様、若干たくあんのような不思議な香りもした。
湯自体には滑り気はないのだが、床が温泉成分でヌルヌルになっていて、湯船の中を歩く際には転倒に注意する必要があった。
ちなみに燕温泉が最強美肌の湯と言われる所以としては、
- 炭酸水素塩泉ークレンジング効果
- 硫酸塩泉ー肌の蘇生効果
- 塩化物泉ー肌をパックする
- 硫黄泉ーシミ予防・シミ抜き・メラニンの分解
という効果があると言われているからだ。
実際に入ってみた感覚としては、あくまでも私感ではあるものの、、、
pH値が低いからか、湯上がりはさっぱり、少しすると肌すべしっとり感を感じたが、pH値の高いアルカリ性温泉の方が肌はツルツルになる気がする。
駐車場の謎
我々が湯から出ると、数組とすれ違ったため、丁度良い時間帯に入ったようだ。
駐車場に戻ると、ほとんどの車がまだ停まったままで、空きはないし、むしろ路駐なども増えていた。
軽装の人と、山登りの服装の人がいたため、恐らくこの駐車場の利用者の9割が山登りの客なのではないかと思えた。
本当は河原の湯も覗いてみないと正確なことは言えないが、湯上がりに更に片道13分歩く体力は、我々にはなかった。
妙高は冬は豪雪地帯のイメージがあり、高原なのに意外に暑くて、10時半の時点で29度あった。
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