スカイラインを抜けると山道のクネクネした道を走った。
いつもなら好んでこういう道を選ぶが、今回はシンガポール人の友達夫婦を乗せている。
彼らにとっては山道のクネクネなどあまり通ったこともないだろうし、酔ってしまうかもしれないから通るつもりはなかったのだが、
ナビで渋滞回避ルートを選んだ結果、クネクネ道へ誘導されてしまった。
細い道で脇にはワサビ田があった。
14時に河津七滝に到着した。
この日の宿は、前にも行ったことのある、下田にあるヌルヌル泉質の観音温泉。
その道中にある観光地ということで、ここに立ち寄ることにした。
彼らは日本好きでワサビも大丈夫だというし、シンガポールには天然の滝がないから楽しめるだろう。
まずは食堂で遅いランチにワサビ丼を食べた。
我々がおすすめするのは出合茶屋の奥にある食堂だ。
前はある程度擦り下ろされたものが出てきたが、4人もいたためか、自分でおろして食べた。
ツンとした辛さとワサビの風味が堪らない。
とろろ付きとなしを選べるが、とろろの量が多いため2人で一つでも充分だ。
とろろはサラサラとしたもので、ワサビの辛さをマイルドにしてくれる。
ワサビだけの味と、とろろをかけた味が全く違うので、1食で2味楽しめるのも嬉しい。
食事の後、七滝を見物しに向かった。
食事をしている間に団体客が滝の方へ歩いていったため混み合っているのかと思ったが、
時間帯が遅かったからか、ほぼ我々しか居らず、ゆっくり見物することが出来た。
滝へ向かうまでの遊歩道には伊豆の踊子の像があり、
石を投げて乗せられると願いが叶うという岩がある。
太陽は雲に隠れ、陽射しがたまに差し込む、のんびりとした午後だった。
山吹の花が咲いていて、こどらが熱心に写真に収めていた。
遊歩道の奥に滝が現れる。
曇りの天気のせいか、前より水の青さや透明さが鈍って見えたのだが、
シンガポールに住む友達夫婦にとっては十分に綺麗な水だと喜んで貰えた。
ここからは階段を登り、橋を渡って奥へ向かう。
空気が美味しく、木の良い香りがする。
遊歩道に従って滝を見物し、いつもよりゆっくり写真を撮ったりしてから引き返した。
今回でここに来たのは3回目なのだが、不思議な形をした木や、つるのように曲がりくねった枝などには初めて気がついた。
滝の一つ一つには名前がつけられ、異なる七福神の像が置かれている。
例えばへび滝であれば、岩がへびの鱗に見えるからそう名付けられている、というような説明をしながら歩いた。
これは出会い滝で、二つの滝がここで一つに集まっているから出会い滝という。
滝見物を堪能し、車に戻ると16時半になっていた。
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