出発
9月最終の土曜日。
17時過ぎに東北道に乗った。
途中のサービスエリアで夕食を食べてから、那須塩原へ向かう。
那須は気温19度。
肌寒くてちょうど車中泊日和だ。
まずは21時まで入館できるみかえりの郷 彩花の湯へ立ち寄った。
入浴料700円の硫酸塩泉かけ流しの日帰り温泉だ。
時間帯なのか空いていて、入れ違いで1人になったため、ゆったりと寛いで入ることができた。
露天はぬるかったが内湯は普通に熱め。
硫酸塩泉独特の透明な湯で無臭。さらっとした肌触りだ。
湯から上がると21時を過ぎていたため建物以外は消灯されていて、駐車場までの道が真っ暗になっていた。
携帯で灯りをつけて車に戻り、今晩の車中泊スポットである那須高原の道の駅を目指す。
車で走り出すと小雨がぱらついていた。
那須高原の道の駅は友愛の森のというのだが、那須の町中にある道の駅で、休日の昼間には誘導の人が出るほどの混雑スポットだ。
夜は車中泊組みだけになり、広い駐車場には飛び飛びながらも、それでも結構な数の車が停まっていた。
外は涼しいが閉め切った車内は意外に暖かく、羽布団を引っ張り出してきていたのだが少し暑かった。
小鹿の湯
翌朝は9時前に起きた。
もっと早く起きるつもりが、夜中にトイレに行ったためにしばらく目が冴えてしまって、二度寝したため遅くなった。
身支度を整え、朝9時から入れる小鹿の湯に急いで向かった。
道の駅からは車で10分くらいで、細い裏道沿いに駐車場があった。
ここでは有名な鹿の湯と同じ源泉の掛け流しを400円で楽しめる。
立花屋はなやホテルの施設なのだが、日帰り入浴は9時から20時まで。
白濁の硫黄泉は夏でも冬でも最高だ。
空いているという口コミを見て来てみたのだが、狭いこともあり、グループや大人数の家族連れがいるとすぐに一杯になってしまう。
場所柄グループで来る人が多いようで、我々が湯から出てみると、女性6人くらいのグループが、人数制限なのか入り口で待っていた。
鹿の湯を見に行ってみた
小鹿の湯から那須の奥へと進むとすぐに鹿の湯がある。
こちらは朝8時からの営業で、道なりに続いている駐車スペースはどこも埋まっていた。
川が温泉の成分によって変色し、辺りに立ち籠める硫黄の香りが良かった。
今回は入浴しなかったが、以前入った時の記事はコチラ↓
殺生石(せっしょうせき)
鹿の湯から川の上流の方向に剥き出しの岩肌が見えた。
行ってみると殺生石という溶岩だった。
観光バスがとまり、駐車場は入れ替わりはあるがほぼ満車、常駐のガイドさんまでいる人気の観光名所だったようだ。
昔、この辺りで発生するガスによって近寄る生き物が皆死んだことから名付けられたと言い、松尾芭蕉の奥の細道にも登場する殺生石。
遊歩道脇には千体地蔵と呼ばれる800体程のお地蔵様がいて、赤や白の帽子を被り、顔の前で手を合わせた姿で観光客を出迎えていた。
殺生石には鳥羽上皇にまつわる伝説があり、
上皇の寵愛を受けた女性が妖狐であるとして殺害された後、石になって近づく者を殺したというものらしい。
殺生石の傍の小道を分け入ると、温泉神社にも出られるようになっていた。
我々は神社には回らずに来た道を引き返した。
つつじ吊橋
もともと那須の奥へ向かったのは、その先にあるつつじ吊橋に行ってみるのが目的だった。
こちらの駐車場は空いていて、人もそこまでは多くなかった。
遊歩道を抜けて吊り橋へ。
生憎の天気で、小雨がパラついたり止んだりの曇り空で、薄手の長袖と半ズボンでは少し寒いくらいだった。
そうはいっても今年は例年にない暖かい秋で、橋から見られる筈の紅葉はまだ始まっていなかった。
橋の先は公園になっているのだが、何しろこの吊り橋、しっかりした近代的な見た目とは裏腹に、意外に揺れる。
足元から下が見えるせっかくの仕組みも、高所恐怖症にとっては失礼ながら余計な演出でしかない。
我々の後から続々と観光客が現れ、橋の上が混み始めると益々橋が揺れた。
高所恐怖症のこどらが「もうこれ以上は進めない」と橋の真ん中よりも随分手前で根を上げて、引き返した。
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