琴ヶ浜の鳴り砂
平成31年4月30日日暮れ前
車の中で近くにある温泉を検索すると、温泉津温泉という場所を見つけた。
ゆのつと読むらしい。
大正ロマンの建物と、日本温泉協会の評価が山陰で唯一のオール5という、薬師湯の家族風呂に行ってみることにした。
電話をすると予約出来たのだが、時間は19時半からだった。
まだまだ時間があったのだがとりあえず向かっていると、途中に鳴り砂の琴ヶ浜を見つけた。
行ってみると、砂浜に続く道には狭いトンネルがあった。
ディフェンダーで通れるのか不安があったのだが、意外と余裕だった。
琴ヶ浜は白浜で綺麗なビーチ。
山陰の海はやっぱり綺麗だ。
夕焼けの少し前で、浜辺を散歩するには丁度気持ちの良い時間帯だった。
鳴り砂というのは不純物のない綺麗な砂が擦れて音のする現象で、雨の日や湿っていても鳴らないという。
この日は雨上がりの曇で、空気も湿っていたため半ば諦めつつ砂を踏んでみたのだが、
見事にキュッキュッと鳴った。
温泉津(ゆのつ)温泉
温泉津温泉に到着してもまだ時間が余っていたため、車を停めて散策することにした。
温泉街は道幅は狭く駐車場も小さかったが、たまたま駐車場が空いていて、隅に停めることが出来た。
歩いてみても、あるのは温泉と旅館のみ、といった感じで、飲み屋などが軒を連ねる温泉街といった趣きではなかった。
唯一食事の出来そうなバーが一軒だけあったのだが満席で、とりあえず温泉に入ってから、食事のことは後で考えることにした。
昭和レトロで鄙びた町の中で、薬師湯の建物だけが、ノスタルジックな雰囲気を醸し出していた。
予約の19時半になったので、待望の薬師湯の中へ。
家族風呂は40分で1600円だった。
湯は塩化物泉の掛け流しで、鉄の香が濃く、透明に近いが若干の濁り湯。
源泉は46度で、湯船は42度くらいの、熱くもなくぬるくもない適温だった。
湯から上がると、休憩所は二階にあった。
建物は大正に建てられた洋館で、屋上にも出ることが出来た。
平成から令和への車中泊
20時15分に温泉津を後にした。
ここからは、日本海沿いの9号をひたすら萩に向かう。
せっかく近くを通るのだから、萩で焼き物でもみてみようということになったからだ。
夜の日本海は真っ暗で不気味で、何もない道が続いた。
途中のコンビニで食事を買い込み、たまがわの道の駅についたのは22時半。
この晩は車内でコンビニ晩餐になった。
この日は平成最後の夜。
そんな特別な夜にコンビニ晩餐とはなんだか味気ない気もしたが、これも車中泊あるあるだ。
このたまがわの道の駅には温泉があり、RVパークにも指定されていてキャンプ場もあるのだが、
道の駅の駐車場にテントを張り、バーベキューをしているマナー違反の車中泊客がいた。
ここには目と鼻の先にキャンプ場があるのだし、あえて一般の駐車場でキャンプをしなくてもいいものを、、、
車中泊のマナーが悪い人がいるという噂は聞いていたが、初めてみた光景だった。
駐車場は広く、8割程度は車中泊組みで埋まっていたのだが、このGWの車中泊旅行客は、過去一の多さだったのではないだろうか。
この晩は、年号が平成から令和に変わった午前0時に就寝した。
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