野沢温泉は古くからある誰もが知っている有名な温泉街で、スキー場もあるため冬は特に賑わっている。
道は狭く建物が密集しており、共同風呂には駐車場がないため、温泉街の外れにある有料駐車場に車を停めて歩いて行くことになる。
前回訪れた時には新しい日帰り温泉施設に行ったのだが、今回の目当ては共同風呂だ。
温泉街の外れにある、共同浴場にしては比較的湯の温度が低いらしき、熊の手湯に行くことにしていた。
駐車場裏の階段を降って上の道に出ると、氷に覆われ、ツルツルと足元の滑る道だった。
そんな氷の坂道を慎重に下って温泉街へ入り、宿の数軒立ち並ぶ一角に熊の手湯共同浴場があった。
木が真新しく、野沢温泉の共同浴場でも、建物が建て直されているようだった。
入浴料はないのだが、お賽銭を箱に入れて建物に入る。
中にはトイレもなく、すぐに浴室。
服を脱ぐ場所にはすのこが敷いてあり、浴室との間仕切りはない。
時刻は9時半を回っていて、その時間のせいなのか誰もおらずに貸切状態だった。
湯はアルカリ性の単純硫黄泉の掛け流し。
小さな浴槽が二つあり、ぬる湯とあつ湯に別れていた。
どちらも熱めで、あつ湯好きの我々にとっては堪らなく良い湯だった。
肌触りは柔らかいし、建物の中は硫黄の香りで満ちていて、
湯に浸かるだけで、他には洗い場すらも何もないような場所だったが、
何ともいえない心地良さだ。
共同風呂の目の前には源泉を引いた場所があり、温泉卵が作られていた。
近くには共同風呂のような作りの洗濯場があったが、今でも使われているのだろうか。
この辺りは町外れで、スキー客が出払った時間帯だったせいもあり、ひと気が無くのんびりと散策出来たのだが、
大湯の方へ行くと、観光客、それも取り分け外国人観光客だらけだった。
大湯でも建物が新しく建て替えられていて、中も覗いてみたが、狭い中で沢山の人が入浴して賑わっていた。
この付近では英語の看板が目立ち、洒落たカフェやバーなどがあって、欧米人らしき観光客が目立った。
珍しかったので、1軒のカフェに入ってみた。
ヨーロッパのスキーリゾートにでもあるような洒落た店内には、外国人の店員さん達が働いていた。
ホールに2人だけ日本人がいたが、帰国子女か留学経験者のようなフランクな雰囲気だった。
お客さんも日本人より外国人の方が多かった。
一瞬、海外にでも来たのかとわからなくなるような国際色豊かな店だった。
コーヒーの値段はスタバくらいで、出てくるまでに少し時間がかかったのだが、ラテアートが施されていた。
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