部屋に戻り、水着に着替えてロビーで待った。
迎えのバンが来て、まずはクラブハウスに行き、そこでウォーターシューズに履き替えてシュノーケリング用具を借りる。
このツアーの持ち物は防水カメラと飲み物だけ。
後はクラブハウスに置いていく。
海の中に入るため、防水カバーがあったとしても、完全防水のもの以外は持っていかない方が良いという。
迷った末にiPhoneは置いていくことにして、GoProだけ防水カバーを付けて持っていった。
ツアー参加者は我々含み8人で、別グループで香港から来たらしき中華系の観光客が6人と、それからスタッフが3人。
我々の車の方に乗っていたスタッフの1人が、やけに声が通るし話を盛り上げるのがうまいなぁと思っていたら、東京で芸人をしている人だった。
3ヶ月出稼ぎに来ているそうだ。
このツアーは、最初にジャングルを抜けて、青の洞窟のあるビーチまで歩いていく。
石垣にもミニジャングルがあり、数分の短い距離だがバナナの木や椰子の木が生え、木登りトカゲがいた。
ビーチの脇に青の洞窟があり、ふくらはぎまでの深さの浅瀬の岩場を歩いて行く。
海に入ると最初は水が冷たく感じたのだが、慣れると生温い温度だった。
これは干潮だったからで、満潮であれば海は深く、泳いでいくのかもしれない。
この日は強風のため海が荒れていて、干潮だったから青の洞窟に入れたのだが、午前のツアーは満潮だったため、青の洞窟には入れなかったらしい。
満潮時に波が荒いと岩肌に叩きつけられて危険だからだそうだ。
青の洞窟には他にもツアー会社が何社も来ていて人だらけだった。
確かに青いが、海が荒れていなければもっと綺麗だったに違いない。
洞窟の前だけ急に水深が深くなるため、歩いてきた岩場から飛び込んで洞窟内に入り、陸地に上がる。
洞窟といっても完全な洞窟ではなく、ポッカリと口を開けた空洞からは空が見えていた。
天井から光が入るから照らされた海の水が青く映り、それ故に青の洞窟になるのだから考えてみれば当然の話だ。
洞窟の壁の窪みにはヤシガニがいた。
ヤシガニはハサミが強力で、挟まれたら大惨事になるため注意が必要だ。
洞窟の壁には他にも見所があり、珊瑚の化石や天然の水晶が埋まっていた。
洞窟から出ると浅い岩場にクマノミがいた。
車にもどり、続いて島随一の滝へ。
道脇すぐの場所にあり、木にロープが吊らされているためターザンごっこができる。
この滝壺は川の水なので冷たかった。
いつもは青の洞窟の辺りの海でシュノーケリングをするらしいのだが、この日は北風を受けて荒れている海でのシュノーケリングは無理で、大崎というビーチに移動してシュノーケリングをした。
それでも十分に波が高く荒れている海を45分泳ぐ。
ライフジャケットを着用しているため体は浮くが、体力に自信のないこどらは早々に浮き具に捉まらせて貰っていた。
最初は浅瀬を歩き、ブイの手前から泳ぎ出すも浅瀬が続くため泳ぎにくい。
気をつけないと珊瑚礁に擦れて怪我をしそうだった。
それでも歩かずに泳がなければいけないのは、珊瑚を踏むと死んでしまうし、オニオコゼがいる可能性があり、こちらは刺されると猛毒で死亡事故も起きているらしい。
下手をすると怪我しそうに浅い浅瀬をバタ足で乗り切るとようやく少し海が深くなり、青い熱帯魚が泳ぐ姿が見え始めた。
もう少し深くなるにつれ、次々に様々な色や形をした魚に遭遇した。
水の透明度は荒れた天候のせいか、石垣の海に期待していた程には澄んでいなかった。
風のない晴れた日の海の透明度を見てみたかった。
今のところ我々史上最強の透明度の海は、屋久島のウミガメの産卵地になっているビーチだ。
あのミネラルウォーターのような水の感動を超える海に、もしかすると石垣で出逢えるかもしれないと思っていたのだが、出逢えなかったのは残念だった。
途中、ウミヘビが三匹もいたが、こちらが何もしなければ噛まないらしく、暴れるのはかえって危険だそうだ。
急に水深が深くなる場所があり、海の色が蒼くてきれいなのだが、怖くもあった。
たまに遭遇するというウミガメには残念ながら会えなかった。
海から上がり、びしょ濡れのままバンに乗り込む。
大崎からクラブハウスまではすぐだった。
シャワーを浴びて海水のベタベタを簡単に洗い流し、着替えたらホテルまで送ってくれるのだが、バンの座席は濡れているため、水着を拭いて濡れていないTシャツを上から着るくらいがちょうどいい。
このツアーの持ち物に着替えの洋服と書かれていないないのが不思議だったのだが、なるほどこれなら要らないわけだ。
ホテルに戻ると18時過ぎだった。
出発してから彼此5時間が経っていた。
自分の部屋でしっかりとシャワーを浴びて着替えたら、夕食のために繁華街へ。
フロントにお願いして良さそうなお店に予約を入れて貰おうとしたのだがどこも満席。
ブラブラしながら空いている店を見つけた方が良いと言われ、タクシーで街に繰り出した。
ホテルから繁華街まではタクシーで10分くらい、料金は1000円前後だった。
繁華街といっても那覇の国際通りのような派手さは無く、食べ物屋が点在する界隈、という感じ。
店も呼び込みなどはしていなくて、好きにみつけて空いていれば入る、という落ち着いた雰囲気だ。
実は我々、既に沖縄料理に飽きてきて、パスタが食べたくなっていた。
本格ピザの店のカウンター席が空いていたので入り、ワインとピザなどを楽しむことにした。
ピッツェリア イル トレコルデ。
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