蓼科高原でお弁当
帰国後の初土日。
長距離移動の疲れや時差ぼけがないことはなかったが、待ちに待った車中泊温泉旅行を敢行した。
最終目的地は野沢温泉。
東京を朝に出て、途中でこどらの両親宅に立ち寄ると、お土産にお弁当を持たせてくれた。
こどら両親が今住んでいるのは長野県の諏訪。
野沢温泉へ向かう前に蓼科高原へ上がってみた。
この時期はまだ観光客がまばらで静かだった。
高原で車を停め、扉を開けて、微風に吹かれながらの優雅なランチタイム。
オレンジ色のツツジが咲いていて、日差しは強いが空気は冷んやり、少し肌寒いくらいだった。
おにぎりの一種類はちりめん山椒が具で、海苔の代わりに昆布が巻いてあった。
山で採れた山椒の新鮮な香りが残っていて、蓼科の空気の中でより美味しく感じられた。
優雅な時間を満喫してから再出発。
ビーナスラインを抜けて北上する。
走行中の窓を開け放すと、澄んで緑の香りのする風と、あちらこちらから聞こえてくる小鳥のさえずりを楽しみながらのドライブになった。
鶯の鳴き声も聞こえてきて癒される。
真夏の青い空と真っ白な雲も清々しいが、この時期の、優くて穏やかな雰囲気もまたいいものだ。
蓼科から下道で4、5時間かけて移動した。
最初は志賀高原を抜けていこうとしていたのだが、地球半周の旅疲れが出始めたこともあり、小布施を抜けて真っ直ぐに北上することにした。
野沢温泉
野沢温泉の無料の共同駐車場は町外れにあった。
駐車場に車をとめて、目指す共同温泉までは登り坂を徒歩で10分の散策路。
野沢温泉は、昭和の中に古き良き温泉街の面影が残る町だった。
街のあちこちに無料の外湯と言われる共同浴場があり、それこそが風情があるのだが、
我々が向かったのは一人500円で熱湯と温湯と露天という3種類の源泉を愉しめる、ふるさとの湯という新しい温泉施設だ。
ここには野沢温泉で唯一の露天風呂があり、こじんまりとしているが綺麗でなかなかよかった。
人気のようで、無料の共同浴場よりもむしろ沢山の入浴客で賑わっていた。
内湯には43~45度の熱湯と40~42度の温湯があり、透明だが程良い硫黄臭が温泉好きには堪らない。
熱湯が体からさっぱりと疲れを取り去ってくれた。
露天も温度は高めだったがこちらは乳褐色。
三種類の源泉それぞれに良い湯で、上がった後10分程は汗が引かなかった。
アルカリ性の湯は肌をもちもちにもしてくれた。
お湯から上がった頃には陽が傾いていて、夏の夕方のまったりとした雰囲気はそのままに空気だけが涼しくなっていた。
車中泊
夕飯を食べながらビールを飲んでそのまま寝たいから、近くの道の駅を探した。
千曲川沿いに広がる田園が、日が沈む直前の白びた景色の中で独特の雰囲気を醸し出していた。
窓を全開にして風を受けると、温泉で火照った体に丁度心地よい。
千曲川の広がりに、去年行った四万十川を思い出した。
小布施の道の駅にはラストオーダーの時間に着いてしまったため断念して通り過ぎた。
コンビニで夕飯を買いこんで高速に乗りこみ、今晩は松代PAで車中泊だ。
こじんまりしているが綺麗で静か、快適に寝ることができた。
朝ごはんは東部湯の丸SAで。
最近朝定食の、卵かけご飯や納豆ご飯にはまっている我々。
美味しかったのだが量が多く、二人で分けても充分だった。
この後は真っ直ぐ帰宅し、家の片付けをしてから近所の公園をのんびり散策し、3時過ぎにおでんを食べなから日本酒を飲んだ。
日曜早い時間に帰宅するプランは、こんな風に時間を有効に活用することができる。
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