立入禁止が解除になった箱根の大涌谷に黒玉子を食べに行った

ボルボC70

閉鎖されていた大涌谷が11月15日から立ち入り禁止解除になっていたことを知った我々、

日曜日に早速黒玉子を食べに箱根へ向かった。

箱根は雪道になるし路面も凍結するため、道が気になりはしたが、この日のドライブは冬タイヤを履いていないボルボC70と。

最近、山梨でも静岡でも、富士山は雲に隠れていて見えないことが続いていたが、この日は久しぶりに顔を覗かせていた。

山頂までは見えなかったが、雪化粧を施した荘厳な美しさだ。

仙石原のススキは見頃を終えていて、一面狐色に染まり、観光客の姿もほとんどなかった。

大涌谷へ向かう道を曲がり、ゲートがあった場所を超え、駐車場まであと600mというところで渋滞になっていた。

全盛期であればもっと長い列が出来ていたので、空いている方だと思う。

ただ、立入禁止が解除になったとはいえ、火山ガスの濃度は濃いようで、健康に不安がある人はまだ行かない方が無難のようだ。

遊歩道も閉鎖されていた。

駐車場は案内で時間がかかっていたが、満車ではなかったため微速ながらもコンスタントに進み、車を停めた。

曇りの天気に小雨がパラつき、山の下から霧が上がって来ていた。

売店から先は依然として立入禁止。

火山ガスが活発に白い煙りをあげていて、飛行機が頭上の近い場所を飛んでいるようなゴーゴーという音が響いていた。

売店では黒玉子が売り切れていたが、くろたまご館の方ではまだ販売していて、待望の黒玉子を食べることができた。

5つで500円。久しぶりの再会だ。

真っ黒な殻を剥くと、中は普通の白い茹で卵。

温かい。

光の加減で茶色っぽく写っているが、真っ白

ついている塩をふりかえて頂くと、白身はフワフワ、黄身の旨みも濃厚で美味。

1つ食べると7年寿命が延びるとも言われている。

箱根に来ても黒玉子が食べたいのに食べられない時期が続いていて、いつかまた食べられる日を待ち遠しく思っていたから、有り難い気持ちで美味しく頂いた。

売店横から階段を上がると神社がある。

人が立ち入れなかった時期にも、この場所に残されてひっそりと佇んでいたかと思うと何だか寂しい気がした。

火山ガスの濃度が濃くなったため、気分の悪い人は名乗り出るようにというアナウンスを聞きながら大涌谷を後にした時には、辺りは濃い霧に包まれていた。

まだ不安定な状態が続いているようだ。

この日は最後に温泉に入ってから帰ることにして、宮ノ下にある地元のための自治体がやっている共同浴場、太閤の湯へ行ってみた。

駐車場は数台あるが無断駐車は1万円取られるため、車で訪れた場合には受付に知らせる必要あり。

受付のおばあさんは個性的で、いくつかのルールを守る必要があった。

入浴料は500円で、1000円札以上の紙幣は使えない。

石鹸は必ず持参し、入浴の前にきちんと体を洗うこと。

荷物は纏めて籠に入れ、棚に仕舞うこと。

男風呂は先客があって熱いとはいえ入れる温度になっていたが、女湯の方は水を入れ始めたばかりで人の入れる熱さではなく、湯船に浮いていた温度計は48度を指していたそうだ。

熱い湯の好きなこどらでも入る事はできない温度で、掛け湯をして出てきたらしい。

源泉掛け流しの塩化物泉。
無色透明な湯は温泉の独特な匂いがして、箱根では一番良い湯の気がした。

しっかり湯につかった自分自身も、掛け湯だけのこどらも、2~3時間は体がポカポカで暑いくらいだった。

内湯のみで湯船は小さい。

あくまで地元の人のための自宅のお風呂代わりで、観光客向けではないため一見さんには厳しい対応だが、

こどらの両親の実家がある長野の上諏訪温泉では、同じように昔から各自治体に共同浴場があるが、地元で月額を払っている人以外はそもそも入ることは出来ないし、

自治体の共同浴場に入れて貰えるだけ良い気がする。

ただ、湯加減を聞かれて、48度はあまりに熱すぎてさすがに入れなかったと話したこどらに、

受付のおばあさんは

「温度計が壊れてるんだよ。私たちなんかは普段もっと熱い湯に入るよ」

と言ったらしく、

「あたしが入れなかったんだから絶対48度あったよ。45~6度なら入れるもん」

と苦笑いのこどらだった。

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